腱引きによる捻挫修復術(その2)

捻挫とは関節の運動範囲を超えて動いてしまったために、靭帯等の組織が傷つき、炎症を起こした状態です。

そこで、一般的な整形外科や接骨院に行くと、アイシングをして、低周波をかけて、冷湿布をして固定し2~3週間安静にするのが通例です。

 

図を見てもらうとわかると思いますが、足首には足趾や足関節を動かす多くの腱(図の白いスジ)が通過しているので、捻挫をした時に靭帯だけが傷つくだけではなく、腱がずれてしまうのです。(図をクリックすると拡大します。)

しかし、そのまま固定してしまうと、腫れが引いて2,3週間もすれば痛みはかなり軽減しますが、腱のずれはそのままになっているので痛みや可動域の制限が残ります。

 

当院に来てくださる患者さんにも、何十年も前の捻挫にも関わらず、寒くなるとうずいたり、足首の可動域が悪いままなので正座が出来ない方が結構いらっしゃいます。

品川に在住の60代の女性の患者さんは、10代の時にした捻挫がもとでここ数年間、足首が痛くて歩けなくなってしましました。

いろいろ治療を受けましたが状況は変わらず、紹介で当院においでになりました。

初診時はかなりひどい状態で、くるぶしの形がわからないくらい足首が腫れあがり、触るとグズグズっと関節が動きます。

足関節イラスト.jpg

  イラスト:ボディナビゲーション(医道の日本)


そんな状態でも、下腿の筋肉や腱を調整をすれば、帰る時には痛みがなく歩けるようになりました。

始めのうちは3日程しか維持出来ませんでしたが、最近は月に1度のメンテナンスで大丈夫なようになりました。
(今回の新しい捻挫修復術で、もっと施術期間が伸びると思います。)


その患者さんが当院に来て数カ月たった時、「もっと早く腱引きを受けたかった。」とおっしゃってくださいました。


腱引きを習って間もない頃に、師匠が「今までは最終的に腱引きに来て治ってくれればいいと思っていたが、初めに腱引きに来てくれればもっと簡単に治せるんだから、腱引きを広めないといけない。」という趣旨の話をしていたのを思い出しました。

 

今回の捻挫修復講習会には多くの柔道整復師の方が参加してくださいました。

この方法が広がれば、スポーツで捻挫をしても復帰はかなり早まりますし、年齢を重ねていっても足腰が健全でいられます。

「老化だからあきらめなさい。」という言葉は、治療をする側の言い訳に過ぎません。

「この症状はもう治りません。」と言うの狭い見識で、「私は治せません。」と言うべきです。

世の中には素晴らしい治療法がたくさんありますし、まだ治せる人と出会えていないだけです。

痛みや運動器の症状で長い間お悩みなら、あきらめる前に腱引き(筋整流法)を受けてみてください。腱引きで治らなくても、あきらめる必要はありません。

数か月後には腱引きが進歩して治せるようになっているかも知れませんから。