肩こり

肩こりの原因として挙げらるのは
- 悪い姿勢
- 目の疲労
- 指や腕の疲労
- 内臓の疲労(食べ過ぎ)
- ストレス
- かみ合わせ
- 不適切な枕の使用
などたくさんありますが、多くの場合、いくつかの原因が重複して生じています。
ここでは、現在、最も多いデスクワークによる肩こりのメカニズムをご紹介します。

右の図は、人の体を上から見た様子です。(見やすいように頭は省略しています。)
手のひらを上に向けた時、または親指が上に向いている時は骨格的にニュートラルな状態で、筋肉も正常な位置にあります。(図の左半分)
一方、パソコンや書きものをする時は手のひらが下を向きます。
この時、前腕の2本の骨はクロスした状態になり、筋肉は内側に捻じれます。また同時に、肩も前の方に引っ張られ、内側に巻いています。(図の右半分)
背中側の筋肉は、肩が前にずれて分だけ引っ張られてピンと張ってしまうので、文字通り「肩が張って」しまいます。
この腕から肩にかけての筋肉の捻じれが肩こりの要因の一つになっているので、肩が凝るからといって肩だけマッサージしても根本の解決にはなりません。
肩こりがひどい方は、肩甲骨と背中の間に手がまったく差し込めないほど癒着してしまっています。
肩甲骨の下に手を差し入れ、背中にへばりついた肩甲骨をはがして、首の筋肉を整えます。
これで、筋肉の位置が正常になるので、血液やリンパ液の循環がよくなり、肩こりが楽になります。
最後に首と頭を施術します。
頭のてっぺんや横(側頭筋)を整えると、脳の周りの循環している脳せき髄液の吸収が良くなり、頭がスッキリします。
さらに、眼輪筋やアゴも整えると、目はパッチリ、フェイスラインはシャープになります。
日常生活における注意点
姿勢について
デスクワークの時、頭や腕の位置も重要です。
腕は、肘が体のわきより前に来ない程度に後ろに引き、キーボードやマウスはなるべく体の近くで操作します。(逆にディスプレイは体から離した方が頭の位置が良くなります。)

枕について
肩こりの原因であなどれないのは、枕の問題。
腕が内側に捻じれ、肩が前に出た状態では、呼吸が浅くなります。
(仰向けに寝て、肩が床につかない人は、かなりひどい状態です。)
呼吸が浅くなると、交感神経が優位になるため、眠りも浅くなります。
そうなると、夜中に目が覚めたり、トイレに何度も起きたりするようになってしまいます。
このような状態では、一日の疲れがリセットされないまま朝をむかえ、目覚めても体がスッキリしません。
また、枕を何度も変えてみたけれども合うのが見つからないという方は、首周りの筋肉が固いので、枕の許容範囲が極端に狭くなっています。
子供の頃は、まだ体に柔軟性があるので少々合わない枕を使っても気になりませんが、大人になったら、高さや硬さなど適切にしておく必要があります。
肩こりを訴える方にどんな枕を使っているか聞いてみると、低反発枕などのやわらかい枕を使ってる方が多いようですが、やわらかすぎるベッドや枕は、身体や頭が沈み込んで寝返りの邪魔をしてしまいます。
寝返りは、一日の疲労とゆがみを解消するのに最良の無意識的な体操です。
朝からすでに肩が凝っているという方は、寝具に問題があるかもしれません。
今までもたくさんの方に枕の作り方を指導してきましたが、ほとんどの方が効果を実感されます。
お気軽にご相談ください。