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私が治療の世界に入った理由

もともと武術が好きで、大学で上京したのを機に中国武術(詠春拳)を習いに行きました。
それまで武術というのは、筋力とスピードを鍛えるもんだと思い込んでいましたが、その時に教わったのは全く常識とは違う世界でした。

腕力ではない力の合理的な使い方、動体視力に頼らない戦い方、脳と身体の関係などあげればきりがありませんが、一見、合理的でないように思われることが、長年の経験の積み重ねで伝えられ、残ってきたものは理にかなっていることを実感させられました。

sinkyuu.jpgたまたまそこに、鍼灸の専門学校に通っている方がいて、本を何冊か紹介してもらいました。
その中の1冊に野口晴哉先生の「風邪の効用」があって、薬で症状を抑え込む現代の医学に疑問を持つきっかけとなり、ちょうど武術を通して東洋の伝統的な技術に関心を持った時期でもあったので、鍼灸学校に行くのを決意しました。

鍼灸専門学校に在学中は、鍼灸の勉強はもちろん、操体法、野口整体、経絡指圧などの民間療法で関心があった治療法の勉強会にも参加しました。

また、学校の先生の紹介で鍼灸界の重鎮、故芹澤勝助の治療院で週に1回勉強させていただきながら、別の鍼灸整体治療院でも働き、卒業後は指圧治療院に2年、接骨院に2年、鍼灸マッサージ整体院に4年勤め、平成18年に水道橋に開業しました。